※記事内容は、令和7年9月18日作成日時点の情報です。最新の情報は、必ず公式HPをご確認ください。
中小企業がデジタル技術を活用した業務効率化や生産性向上を進められるよう、国はさまざまな補助金制度を設けています。
これらの制度を活用することで、自社の競争力強化や働き方改革につなげることができます。
こちらでは、札幌市内の中小企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める際に活用できる補助金を6つ紹介します。
巻末には、財団のほかDXに向けた支援窓口を掲載しておりますので、ご活用ください。
1.中小企業省力化投資補助金
出典:中小企業庁 支援策チラシ一覧(新規ウィンドウで開く)
中小企業省力化投資補助金は、中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするために、人手不足に悩む中小企業等が行う省力化投資を支援する制度です。
2つの申請類型があり、「カタログ注文型」「一般型」に分かれています。
「カタログ注文型」では、IoTやロボットなど生産性向上に役立つ汎用製品を、あらかじめ用意された「製品カタログ」から選んで導入することを支援します。
一方、「一般型」では、人手不足の解消に向けて、オーダーメイド設備などを導入する場合に支援します。
本補助金の活用イメージ
・清掃ロボットやオートラベラー、無人搬送車(AGV・AMR)の導入
・自動梱包機と倉庫管理システムをオーダーメイドで開発・導入すること
補助率・補助上限額
|
カタログ注文型 |
一般型 |
補助率 |
1/2以下 |
中小企業:1/2
小規模・再生事業者:2/3
|
補助上限額 |
1,500万円 |
1億円 |
※補助率・補助上限額は申請枠・要件による
※参照:省力化投資補助金 公式HP(新規ウィンドウで開く)
2.ものづくり補助金
出典:中小企業庁 支援策チラシ一覧(新規ウィンドウで開く)
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等の生産性向上や持続的な賃上げに向けた新製品・新サービスの開発に必要な設備投資等を支援する制度です。
2つの申請枠があり、「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」に分かれています。
「製品・サービス高付加価値化枠」では、革新的な新製品・新サービスの開発による高付加価値化を支援する一方、「グローバル枠」では、海外事業の実施による国内の生産性向上を支援します。
本補助金の活用イメージ
・製造業における最新複合加工機の導入
・建設業におけるAI設計のプラットフォーム開発
補助率・補助上限額
|
製品・サービス高付加価値化枠 |
グローバル枠 |
補助率 |
中小企業:1/2
小規・再生事業者:2/3 |
中小企業:1/2
小規模事業者:2/3
|
補助上限額 |
750万円~2,500万円 |
3,000万円 |
※参照:ものづくり補助金 公式HP(新規ウィンドウで開く)
3.小規模事業者持続化補助金(通常枠)
出典:中小企業庁 支援策チラシ一覧(新規ウィンドウで開く)
小規模事業者持続化補助金(通常枠)は、小規模事業者等が持続的な経営に向けた経営計画に基づいて行う販路開拓等の取り組みを支援する制度です。
地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的としています。
本補助金の活用イメージ
・新たなサービス提供を目的とした3Dプリンター等を含む製造・試作機械の購入
・アプリケーション開発
・業務効率化のためのソフトウェア購入
補助率・補助上限額
補助率 |
2/3 |
補助上限額 |
50万円 |
インボイス特例 |
インボイス特例の要件を満たす場合は、上記補助上限額に50万円を上乗せ |
賃金引上げ特例 |
賃金引上げ特例の要件を満たす場合は、上記補助上限額に150万円を上乗せ |
※参照:小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 公式HP(商工会地区)(新規ウィンドウで開く)
小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 公式HP(商工会議所地区)(新規ウィンドウで開く)
4.IT導入補助金
出典:中小企業庁 支援策チラシ一覧(新規ウィンドウで開く)
IT導入補助金は、業務の効率化やDXの推進、セキュリティ対策に向けたITツール等の導入費用を支援する制度です。
本補助金には、次の5つの申請類型があります。
・通常枠
・複数社連携IT導入枠
・インボイス枠(インボイス対応類型)
・インボイス枠(電子取引類型)
・セキュリティ対策推進枠
補助対象となるITツールは、事前に事務局の審査を受け、補助金ホームページに公開されたソフトウェア、サービス等です。
このほか、相談対応等のサポート費用やクラウドサービス利用料等も対象となります。
また、「インボイス枠(インボイス対応類型)」においては、PC・タブレット・レジ・券売機等のハードウェア導入費用も対象となる場合があります。
本補助金の活用イメージ
・勤怠管理等の効率化のための勤怠・労務管理ツールの導入
・インボイス発行の作業効率化のための会計ツールの導入
補助率・補助上限額

※参照:IT導入補助金2025 公式HP(新規ウィンドウで開く)
5.中小企業新事業進出補助金
出典:中小企業庁 支援策チラシ一覧(新規ウィンドウで開く)
中小企業新事業進出補助金は、中小企業等が行う既存の事業とは異なる、新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資等を支援する制度です。
企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦を後押しします。
本補助金の活用イメージ
・新規事業への進出に必要となる機械装置や専用ソフトウェア・情報システム等の購入
・新規事業への進出に必要となるクラウドサービスの利用
補助率・補助上限額
補助率 |
1/2 |
補助上限額 |
従業員数20人以下:2,500万円(3,000万円)
従業員数21~50人:4,000万円(5,000万円)
従業員数51~100人:5,500万円(7,000万円)
従業員数101人以上:7,000万円(9,000万円)
※補助下限:750万円
※大幅賃上げ特例適用事業者(事業終了時点で①事業場内最低賃金+50円、②給与支給総額+6%を達成)の場合、補助上限額を上乗せ。(上記カッコ内の金額は特例適用後の上限額。)
|
※参照:中小企業新事業進出補助金 公式HP(新規ウィンドウで開く)
6.業務改善助成金
出典:厚生労働省 業務改善助成金(新規ウィンドウで開く)
業務改善助成金は、生産性向上に資する設備投資等(機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練)を行うとともに、事業場内最低賃金を一定額(各コースに定める金額)以上引き上げた場合にかかった費用の一部を助成するものです。
本補助金の活用イメージ
・POSレジシステムの導入
・リフト付き特殊車両の導入
補助率・補助上限額
助成率 |
申請を行う事業場の引き上げ前の事業場内最低賃金が、
・1,000円未満:4/5
・1,000円以上:3/4
|
助成上限額 |
60万円~600万円
※引き上げる最低賃金額および引き上げる労働者の人数によって変わります。詳細はホームページにてご確認ください。
|
※参照:業務改善助成金 公式HP(新規ウィンドウで開く)
まとめ
この記事では、札幌市内の中小企業がDXを進める際に活用できる補助金を6つ紹介しました。業務のデジタル化等を検討する際は、ぜひ、補助金の活用もあわせてご検討ください。
DXによる生産性向上・業務改善をお考えの中小企業さまへ
一般財団法人さっぽろ産業振興財団では、札幌市内中小企業のDX推進のため、DXに関する相談窓口を設けています。
「生産性を高めたい」「業務効率を改善したい」とお考えの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
さらに、市内中小企業におけるDXのモデルケースづくりを目指し、助成金の活用やDXに関する事例紹介、ワークショップの開催も予定しています。開催時には、ぜひご参加ください。
各種支援団体のご紹介